高知のおすすめ伝統工芸品

高知伝統工芸品の特徴

伝統的工芸品は、伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づいて、国が指定するものを指します。全国には219品目の伝統的工芸品が存在していますが、高知県には土佐和紙と土佐竹刃物の2品目が経済産業大臣により指定が行われているのが特徴です。なお、この2品目はいずれも100年以上の歴史があって、長年地域の産業として根付いた高知県を代表する作品といっても過言ではありません。

高知県伝統的特産品は、県が指定している工芸品の総称で地域で受け継がれてきた全国に対して誇れる伝統的特産品を11品目しています。国からの指定となる伝統的工芸品は100年以上の歴史が必要要件になっていますが、高知県伝統的特産品は50年以上の歴史があることと高知独特の技法が光るなどの特徴がある作品ばかりです。その11品目は、内原野焼・尾戸焼・能茶山焼・安芸園鬼瓦・土佐古代塗・虎斑竹細工・土佐打刃物・土佐和紙・土佐硯・宝石珊瑚・土佐和凧・フラフのぼり・まんじゅう笠です。これらのことからも、高知県には国からの指定が2品目で県指定の11品目、合計13種類の工芸品があることが分かります。

国からの指定を受けている土佐和紙は、1千年余の歴史を持つもので現在でも土佐和紙はその種類の豊富さおよび品質の良さなどからも書道に使う用紙や絵画、版画や印刷用紙、手工芸用紙などで人気を集めているといいます。さらに、美術品や文化財などの修正に利用する用紙としても高評価を得ており世界中で活用されている工芸品の一つです。

土佐打刃物も国から指定されている伝統工芸品の一つになりますが、打刃物とは日本刀などの製造から受け継がれた伝統を持つ製造方法で作り出された刃物の総称です。軟鉄およびハガネなどを使い炉で熱してからハンマーで打ち、形を作り上げる手法です。そのため打刃物の歴史は古く、天正後期(1590年代頃)の長宗我部時代から存在しているといわれており、刀鍛冶から伝承された技術を用いて鎌や鋸などの製造を中心に発達して来たなどの歴史があります。現在、山林用の刃物の中には全国約60%のシェアーを占める商品もありますし、包丁などの評価も高いので全国の中でも有数の刃物の産地としての評価もあるようです。

高知おすすめ伝統工芸品トップ5

土佐古代塗

土佐古代塗は、高知市が主な産地になる特産品の一つです。明治初期頃に土佐藩佐川城主深尾家の塗師でもある種田豊水により創められたなどの歴史があり、種田豊水は山口県出身の塗師で尾張の一国斉に高盛絵の漆芸技術を学んでその技法が現代に受け継がれているなどの歴史を持ちます。種田豊水の弟子でもある小栗正気および山脇信三により技術は成熟し、岡崎亀太郎および渡辺善介達などにより工夫や改良が加えれて現在の技法に確立されたといいます。艶やかで優雅さと気品溢れる凛々しさを持つ容貌で、表面のザラ地は独特の個性であると同時に指紋や傷などが付きにくいなどの特徴がありますので他の漆器とは異なり手入れなどが不要です。

宝石珊瑚

宝石珊瑚は高知県でおすすめの伝統工芸品の2つ目、珊瑚には浅い海域でサンゴ礁を形成する造礁性珊瑚と非造礁性珊瑚に分類されるのですが、宝石珊瑚は水深80m~1,200mの深海に生息するもので非造礁性珊瑚に含まれます。希少価値は年々高まっているなどからも貴重な資源を残すことを目的にした宝石珊瑚増養殖事業が始動しました。なお、宝石珊瑚は香南市で製造される特産品の一つです。

尾戸焼

尾戸焼は、端正で薄作りを行い淡色の地肌に藍色の顔料を使って絵付けされたものが一般的です。伝統的ともいえる絵柄の松竹梅や雲鶴をはじめ、季節の草木や山水などが描かれている作品です。

土佐備長炭

土佐備長炭は、他の特産品と比べると認知が高めの特産品になるのではないでしょうか。この土佐備長炭は高知県やその周辺地域のウバメガシなどのカシ類を焼いて作り出される炭で、ウバメガシはゆっくり時間をかけて成長するなどからも木の密度が非常に高く最も高品質とされます。さらに、ウバメガシを使って焼きあがった炭は、それを叩くと金属音のような音色になるこの音も炭の品質の決め手となることをご存じの人は多いといえましょう。

安芸國鬼瓦

明治以降に御瓦師の銘は消失するけれども、安芸は粘土瓦の産地として栄えたなどの歴史があります。瓦屋は屋号にアキの名を付けているのが特徴で安芸國鬼瓦は鬼瓦を家の守りにする伝統文化および製造技術を継承している高知県の特産品の一つであり、材料は粘土だけで人の手を使って丹精込めて作られる、1か月以上の時間をかけてゆっくり乾燥させてから焼き上げるなどの特徴もあります。

まとめ

高知県の伝統工芸品2品目と伝統特産品11品目について、簡単に解説しましたが、高知県の中には全国的にも有名な土佐備長炭や土佐打刃物、近年産出が減少しているといわれている宝石珊瑚などの魅力的ともいえる商品が多数あることが分かったのではないでしょうか。土佐和紙は日本だけでなく海外からの需要も高い伝統特産品の一つであり、それぞれの製品には技術を持つ職人さんの力が欠かせません。世代交代などの際にも若手の力が必要になるなど高知県に訪れたときなど、これらの伝統工芸品や特産品を目にされると良いでしょう。

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