和歌山のおすすめ伝統工芸品

和歌山伝統工芸品の特徴

和歌山の伝統工芸品は日常生活における利便性が重視されています。アート作品として立派でも、用途において役割を十分に果たせないものは価値がないというスタンスです。

そのような実用的な観点を大切にしている和歌山では、伝統工芸品にもその考え方が強く導入されています。それと同時に手作りにこだわっている点も特徴の一つです。
ただし、全工程を手で作っているとは限りません。固執しすぎて非効率になることを嫌い、持ち味を損なわない範囲で機材の助けも借りています。この柔軟性の高さも特徴の一つであり、手作業しか許さないエリアとは一線を画しているのです。伝統的な手法を多用していることも特徴であり、100年以上前から伝わっているテクニックもよく使われています。この点において紛れもない伝統工芸品であり、これからも伝承を続けていこうとする風潮が強いです。

忘れてはいけないのは、地域産業として確立されていることです。売上は決して高いわけではありませんが、関西を中心に多くのファンがいるため、急激に売上がダウンしたことはありません。クオリティの高さに定評があるため、伝統工芸品と知らずに大量購入するお客もいるぐらいです。

和歌山は自然が多い地域であり、その気候や風土が工芸品づくりに適しています。きれいな空気と水によって、穢れのない工程で清らかな仕上がりを実現できます。他のエリアよりも特別に品質が高いわけではなく、どちらかというと見た目は質素な部類に入ります。したがって、並べたときに目立つことは少ないですが、縁の下の力持ちになって非常に優秀な性能を発揮してくれます。
ですから、同じカテゴリの商品と迷ったときはこちらを購入しておくのが無難です。部屋の雰囲気などに左右されることなく、日常生活に馴染んでくれるので、末永く付き合えるアイテムとして活躍してくれます。

和歌山の誇りといえる存在であり、大阪や京都にも負けない完成度を誇っています。それらのエリアと比べると、過疎化によって職人が少なくなっているのは確かです。しかし、それだけに希少価値が高まっているという見方も可能です。そのため、コレクターが収集するアイテムとしても人気が高まっています。

和歌山おすすめ伝統工芸品トップ5

和歌山は伝統工芸品の多さに定評があります。そして、以下に挙げるのはそのなかでも特に評価が高い5点です。

紀州漆器

1つ目は圧倒的な知名度を誇る「紀州漆器」で、会津塗と並んで日本トップ3にカウントされています。一般的な漆器と異なるのは、下地に工夫がなされている点です。膠を使って仕上げているので非常に丈夫な造りとなっています。しかも進化を続けており、伝統的な風合いにモダンなテイストを織り込むことに成功しました。ですから、現代の住まいにもしっかりとマッチします。

紀州箪笥


2つ目は「紀州箪笥」という収納家具であり、見た目の良さから婚礼における調度品に使われることも多いです。しかも信頼性が抜群であり、外側が焼けたとしても中身を守れると言われています。火災に対する強さが特徴であり、残り続けるという縁起の良さによって愛好家も増えています。他の箪笥と比べると割高ですが、一度購入すればとても長く使えるので、コストパフォーマンスは決して悪くありません。3世代にわたって受け継いでいる家庭も多いです。

紀州へら竿

3つ目は職人が1年をかけて製作する「紀州へら竿」です。竹の切り出しからスタートして、漆塗りなどの工程もすべて担当しています。魂がこもった作品といっても過言ではないでしょう。もちろん品質も抜群であり、紀州で釣りを楽しみたい人にとっては憧れの品となっています。手にフィットして使いやすいので、釣りの初心者にも愛用されているのが実情です。

野鍛冶刃物

4つ目は「野鍛冶刃物」で、大阪の堺の刃物に迫るほどの品質を誇っています。力を入れなくても切れることから、女性の間で特に人気が高いです。刃こぼれしにくく、とても長持ちすることも特徴です。さらに、大量生産の刃物にはない輝きに魅了される人も少なくありません。

保田紙

5つ目は350年を超える歴史を持つ「保田紙」で、紀州の藩主の命令によって生産がスタートしました。工房の体験会も実施するなど、地元では身近な伝統工芸品として広く知られています。昔ながらの作り方が守られており、現代の技法で作られた紙にはない風合いがあります。手紙や便箋などのセット商品が売られていますし、保田紙が使用されているうちわを夏に使用する人も多いです。

まとめ

和歌山の伝統工芸品はとても丁寧に作り込まれています。利便性を追求する一方で機能美も大切にしており、多角的な観点で価値が高いです。そのため、伝統工芸品のファンの間では、他のエリアのものと比べて費用対効果が高いと考えられています。

ですから、とりあえず何か1点を購入してみたいなら、まずは和歌山で作られたものを選択すると良いでしょう。使い勝手がとても良いので、これから伝統工芸品を使っていきたい人にもおすすめです。

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