大阪が誇る名産品、「泉州タオル」をご存知でしょうか。
歴史が深く、高い品質を誇るタオルです。
今回は泉州タオルの歴史や他のタオルとの違い、様々な泉州タオルが展示・販売されているタオル館をご紹介します。
この記事がきっかけとなり、泉州タオルに興味を持っていただければ幸いです。
泉州タオルとは
泉州タオルとは一体どのようなタオルなのでしょうか。
歴史と製法を通じて、泉州タオルに触れていきましょう。
泉州タオルとは
泉州タオルは、大阪泉州地域で生産されたタオルのことです。
泉州は大阪の堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町、岸和田市、貝塚市などの9市4町の総称です。
泉州で作られたタオル。
それが泉州タオルです。
歴史
泉州タオルの歴史は古く、明治20年(1887年)に里井圓治郎(さといえんじろう)が日本で初めて、タオルを製織(せいしょく)したのが始まりです。
このとき、タオルが作られた地域は泉州地域でした。
その後、泉州地域はタオル発祥の地として知られるようになりました。
泉州タオルと他のタオルとの違い
泉州タオルと他のタオルとでは、吸水性、肌触り、製法が異なります。
特に吸水性に関しては、他のタオルと一線を画しています。
これは後ほど詳しくご説明します。
また、ソフトで心地よい肌触り。
赤ちゃんも喜ぶ質感になっています。
そして製法も特徴的です。
泉州タオルは、「後晒(あとさらし)」製法で生産されています。
まず晒とは、タオルを織る際、糊(のり)や材料の油分や不純物を取り除き、漂白する作業のことです。
それを後晒と言います。
後晒の製法で生産されることによって、吸水性と肌触りに優れ、なおかつ清潔なタオルに仕上がります。
泉州タオルは、このような後晒の製法で生産されています。
泉州タオルの宝庫、タオル館に行ってみた
一口に泉州タオルと言っても、生産会社が複数あり、タオルの種類が豊富です。
そこで大阪泉佐野市にある「タオル館」にお伺いし、どのような泉州タオルがあるか実際に見に行きました。
泉州タオルの吸水性の高さ
まず入り口近くに、水の入った花瓶が「吸水性をお試しください」という横札と共に、置かれていました。
花瓶の中にはタオルの切れ端が入っています。
実際に切れ端を花瓶の中に入れると、静かに底に吸い込まれていきました。
これは何を表しているのかというと、吸水性の高さです。
タオル館に入って早々に、泉州タオルの品質の高さを感じ取ることができました。
泉州タオルの種類
タオルが販売されているのは、フロントのすぐ近くです。
スペース的には広くはありませんが、販売されているタオルの品数は豊富でした。
販売されていたのはタオルだけではありませんでした。
写真に写っているのは「クールマフラー」と「おさんぽマフラー」というタオルマフラーです。
タオルマフラーとは長さが1メートル以上あり、タオル生地のマフラーです。
生地がタオル生地で、長さが1メートル以上で細長いタオルのことをマフラータオルといい、横幅はフェイスタオルの半分の程の幅しかありません。
野菜タオル
タオルはタオルでも、他のタオルと少々テイストの異なるタオルもありました。
それが「雫」。
特徴はタオル×野菜です。
「タオル×野菜?」と思われるかもしれません。
しかし、「使ったら体が野菜臭くなる」ということはありません。
では雫にはどのような特徴があるのでしょうか。
原料となる野の実や皮などは、廃棄される部分も使用しているので、環境にもやさしいタオルです。
品質に関しては、吸水性が良く、実用性も高いです。
野菜の種類は水なす、にんじん、玉ねぎ、きゃべつ、バジル。
販売されているタオルの種類は、タオルハンカチ、ガーゼタオル、キッチンタオル、ガーゼ織りストールです。
野菜×タオルというユーモアにあふれているだけでなく、実用性も高いので、お中元などの贈り物にピッタリでしょう。
また雫は2019年に開催された「G20大阪サミット」でも提供され、ブランドとしての価値を高めています。
まとめ
最後に今回ご紹介した内容を振り返ります。
- 泉州タオルは大阪の泉州地域(堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町、岸和田市、貝塚市などの9市4町の総称)で生産されているタオルです。
- 泉州タオルは、明治20年(1887年)に里井圓治郎(さといえんじろう)が日本で初めて、タオルを製織(せいしょく)したのが始まりです。
- 泉州タオルと他のタオルは吸水性、肌触り、製法(泉州タオルの製法は後晒し)が異なります。
- 泉佐野市のタオル館では、吸水性の高さを確認できるほか、タオルマフラーや野菜タオルの雫などが展示・販売されています。
タオル館に展示・販売されているタオルをご紹介しましたが、他にも様々な種類のタオルがありますので、ご興味のある方は、大阪にお越しになった際、タオル館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。