静岡のおすすめ伝統工芸品

静岡伝統工芸品の特徴

静岡伝統工芸品は、それぞれ異なる背景を持つ、独自に発展した技法の工芸品が多くあるのが特徴です。
特に竹素材を使った工芸品が代表的で、繊細なのに実用的、それでいて高級感を感じさせるのが魅力だといえます。

静岡の伝統工芸品は、江戸時代に全国から優れた職人たちが集められたことが、大きな発展に繋がっています。
そこから駿河の各地に職人が移住したことで、静岡の広範囲にわたって工芸品の技法が確立されたり、受け継がれていくことになります。
時代の移り変わりも静岡伝統工芸品に影響を与えており、時代の変化によっても発展を遂げました。

静岡市だけでも工芸品に数えられるものは12あって、どれも伝統を感じさせるものばかりです。
職人が丁寧に仕上げる工芸品は芸術作品と言っても過言ではなく、1つ1つ繊細に仕上げられる工芸品は魅力的な価値を感じさせます。
素材を活かしつつ、過剰にならない加工や仕上げによって作られますから、精巧なのに画一的な工業生産品とはまた違った良さがあります。
日常的に使える実用的なもの、飾って楽しめる置物、所有する喜びを感じさせる小物に至るまで、伝統工芸品の数々が担っています。

特別で手で触れたり見る度に愛着が湧く、そういう人を引きつける魅力溢れる伝統工芸品揃いだといえるでしょう。
高級で手が届かないものばかりでなく、手頃な価格で手に入れられるものも少なくないので、興味を持ったら誰でも購入を検討できます。
そのような、特別感を感じさせながらも手が届きやすい良さもまた魅力ですし、欲しくなったり欲しいという気持ちに応えてくれるのも良いところです。
比較的手頃なものであっても、職人が丹精込めて丁寧に作り上げた工芸品に間違いないので、手頃ながらも職人技が楽しめます。

繊細な技法で仕上げられているものを見ると、ついつい大切に扱いたくなりますが、実用的に使えるものとして作られているので、丁寧に扱えば日常的に使うことができます。
身近にある工芸品ということも可能なほどに、地元では特に根づいていて身の回りに存在しています。

実際に地元に足を運べば職人の技を目にすることができますし、工芸品を扱うフェアなどで手に取って見たり、購入できるチャンスもあります。

静岡おすすめ伝統工芸品トップ5

駿河竹千筋細工

静岡を代表する伝統工芸品の1つ駿河竹千筋細工は、竹ひごを1本ずつ組む地道な作業で作り上げられるものです。
竹ひごという素材の魅力もありますが、美しく繊細でしかも有機的なシルエットの形状もまた、駿河竹千筋細工ならではの魅力です。
駿河竹千筋細工の特徴は曲線美にあって、竹ひごを組み合わせて作られている曲線の工芸品を見れば、静岡の伝統工芸品だと分かるほどに特徴的です。

駿河雛人形

駿河雛人形は桐塑の煉天神がルーツといわれており、原型となった現存する最古の天神は、1853年に製作されたものです。
天神信仰に基づく天神の製作から始まり、その特徴には太い藁胴が用いられていることが挙げられます。
藁胴は、静岡の特に中域で米の生産が盛んだったことから、稲藁の入手性が良かったことが採用されている理由だと考えられます。
京都などの雛人形と比べると、胴体を上下に分割することが可能で、その結果分業化が進み量産化に成功した経緯があります。

駿河雛具

駿河雛具は約40種類の小物で構成される雛人形の雛道具で、本物の道具と同じ工程で作られているのが驚きです。
木地作りも本物の家具に限りなく近い技法で作られていますから、掛けられる手間暇が違います。
表面に施される蒔絵も静岡の伝統工芸品らしい特徴の1つで、工芸品の価値を引き上げる要素だといえます。
サイズが小さくても作りは本物、その職人のプライドを感じさせる駿河雛具をおすすめしない理由はないです。

駿河蒔絵

駿河蒔絵は1828年に、塗師の中川専蔵によって始められたといわれています。
従来の紋蒔絵は諸器具に家紋、幕府御用箪笥に唐草を描くものでしたが、駿河蒔絵は花鳥草木を取り入れたことで、デザインの幅が格段に広がりました。
その後も作品作りに関わる職人が増えて、駿河蒔絵の技術は更に高まり、流派も生まれるまでになりました。

熱海楠細工

熱海楠細工は倒れた巨木の楠を日用品に使ったのが、工芸品作りの始まりとされています。
楠細工はその木目を活かす技法に特徴があって、優れた職人は木目の魅力を余すことなく引き出すことができます。
天然漆で仕上げられる熱海楠細工は、木目をそのままに更に深みを感じさせます。
素材の特徴もあって、魅力的な香りと防虫効果を併せ持つことから、実用的なものが多く作られています。

まとめ

静岡の伝統工芸品は、国が指定するものだけでも3品目あり、県指定の工芸品を含めると23品目にもなります。
国指定の伝統工芸品は駿河竹千筋細工と駿河雛具、そして駿河雛人形で、いずれも美しく繊細に仕上げられているのが共通点です。
駿河竹千筋細工は特に全国的な認知度が高い、静岡の代表的な伝統工芸品だと思われます。
工芸品の種類が多いので、県指定の工芸品は国指定のものに隠れがちですが、しかし魅力的なものが多いことや技法の洗練さ、職人の手によって丁寧に作られているのは間違いないです。

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